
男性側の視点から、非婚化・未婚化の背景を探る
本書では、1973年~1984年前後にうまれた、いわゆる「ロストジェネレーション世代」
が、結婚適齢期を迎えているのにもかかわらず、結婚という選択をとらない/とれない
人が増えている背景について、取材や文献にあたりつつ、主として男性側の視点から
分析したものである。
本書のスタンスは非常に分かりやすい。
その第一の特徴は、現在の非婚化・未婚化の背景を「男性側」の視点から探っている
ことである。類書で、『負け犬の遠吠え』(酒井順子著)や『「婚活」時代』
(山田昌弘、白河桃子著)は、主として「女性側」の視点から書いていたので、
それらとは対比して読める。
本書では、男性に取材した結果、男性側は「結婚したい」と思っている人が
実に多いこと、そして結婚に躊躇しているのは、「結婚に難がある女性」の存在が
あることをまず指摘する。その後、今まで男性側に寄せられている主な批判である、
「男性側の責任感の欠如」や「男性側の甲斐性のなさ」については、社会情勢を
盾に反論する。
ただ、全体を通して女性の悪い点を指摘しているだけではない。
女性の大部分は「現実的で堅実で、高望みしていない」(p. 139)と述べて
いるように、男性に自信を持たせるようにむけていることも特徴の1つである。
全体のスタンスがしっかりしていてるため、読みやすく数時間で通読できる。
ただ、分析の仕方がやや粗いと感じる点もあったため、☆4つとした。

日本に学校へ行きたくてもいけない子が?
この本を読むまで、義務教育が充実している日本で「学校へ行きたい」と願っても、難しい子どもが何千人もいることなど、とても信じられなかった。
医学の進歩とは裏腹に、「医療的ケア」が必要な子供たちとその介護者への援助は遅れていると思う。
あとがきに「医療的ケア」の必要な子をもつ保護者の意見として
「後々のケアが十分でないのなら救命などして欲しくない。生きて地獄を味わうような医療技術の進歩など少しも人間の幸福にはつながらないと思う」というのがあった。
しかし、これは
「障害が残るような子どもの救命ならやめてほしかった」
という後悔より、
「生きて地獄を味わわなくてはならない社会から私たち親子を救い出して欲しい!」
という、母親のSOSだと思う。
いろいろな事情で、やっと
念願の子供を授かった母親なら、なおさらだ。
高齢出産が増えている昨今、「障害を持つ可能性が高い」という理由で、将来を悲観し、子どもをあきらめる夫婦も多い。
「命」を選別しなくても済む世の中であって欲しいと願う。

雑誌の特集記事を編集した軽さ
専門的な知識を多方面から表面的に紹介した雑誌の特集記事的内容を組み合わせた印象。軽く雑学として仕入れたいならお勧め。専門知識をある程度深く追求するなら専門書を読むほうが有意義だと思う。

人を育てる立場に立つ多くの方に一読してほしい一冊
この本は偶然、自分自身をどう自律的に生活を送っていけばいいかを考えていた際に出会った一冊です。
正直、もっと早く出会っていたかった本です。ただ、今出会えただけでも良かったと思います。
人を育成する立場にあるどんな方にとってもお薦めしたい一冊です。今まで行ってきた育成方法がいかに育成される側の意欲やモチベーションを低下させていたかがわかります。
小学校低学年のときは、誰もが先生の質問に手をあげ、われ先と応えようとしているのに、年齢を重ねることに自発性がなくなっていく、この社会に対して、希望のある解決策の一助になると思います。

よかった
6歳の甥にプレゼントしたんですが、普段は絵だけをパラパラ見てるのに、ちゃんと文章も声に出して読んだり、私に「これわかる?」など質問してきたり、1歳の妹と弟にも教えながら、楽しそうに読んでました。